かがやん写真館

撮ってきた写真に 言葉を添えて…。

ちょっと奥の院へ…その1

桜が散り。

春が通り過ぎようとしている下界。

 

高野山ではまだ、冷たい空気がピンとはりつめていた。

 

 

薄着で行かなくて良かった…。

 

来週で、50年間生きてきたことになる私。

 

この節目の日を迎える前に、高野山へ出向き、空海さんにこれまでの感謝と今後の生き方を聞いていただきたいと思っていた。

 

そして、その機会はやって来たのである。

 

仕事が繁忙期である今、本来ならば土曜日は出勤になるところであるが、機会が故障してしまい、作業が進まないことになる。すぐには直せないとのことで、土曜日が休みとなった。つまり土・日の連休となったのである。

これはもう。高野山が呼んでいるとしか思えないのだ。

 

日曜日にこなしている家事を土曜日中に終わらせ。

 

ウキウキワクワクの日曜日!

この日は近畿圏オール晴天の予報!

 

いつものように5時に起床しようとしたところ。

ちと身体がだるい。

そして頭が痛かった。

 

昨晩寝る前に、楽しみすぎて興奮しすぎたのであろうか?

いや待て。

私とてずっと実家暮らしとは言え、50手前の大人である。そんなちいさな子供のような失態はおこさないのだ。馬鹿にしちゃいけないのである。

 

私は体調不良の原因を探るべく。ピッポッパッポと軽快に、私の頭脳、勘ピューターを働かせる。

 

「ここ最近は、夜も暖かくなり、毛布はもう必要ない」

「昨晩は少し冷えていたようだ」

「冷えているけれど、ま、ええか」

「今朝がたの頭痛」

 

うん。

はい。

風邪ひいたかもしれない。

 

絶好のお出かけ日和に、何たる失態。

 

そして私は布団の中でどうしたものか思案した。

風は引き始めが大事であると、その昔のテレビのCМで聞いたことがある。ココは大事をとって、出かけるのを取り止めにして安静にしておこう。

 

それとも高野山より近めの飛鳥へ行こうか?

明日香村の方ならば、つくしも見れるかもしれない。

 

うだうだと考えているうちに時間は過ぎ、6時をを回っていた。

 

うす暗い部屋の布団の中から、窓の方を見ると、カーテンの隙間から陽射しが射しこんでいた。これはもう。窓を開けて確認するまでもなく。今日は快晴である。

 

「この日を逃してなるものか!」

高野山へ行こう」

 

決意して布団からムクリと起き出し、朝の支度を始める。

風邪だろうことと、頭痛対策として、食後に風邪薬とバファリンを服用した。薬の飲み合わせというのは、気を付けなくてはならないけれど、市販薬程度なら大丈夫だろうと、臆せずにゴクリゴクリと飲み込んだ。あといつも服用しているザ・ガードとお腹の脂肪が減るっていうのもゴクリゴクリと飲み込む。

 

結果だけ書いておくと。

この日一日、風邪らしい症状はなく、頭痛もおさまり、お通じも良好なれど、お腹の脂肪だけは存在感ありありでポッコリという具合である。

薬なんてのは飲まないのにこしたことはないが、ついついその場しのぎで服用してしまうのだ。

 

で、

次に高野山へ行く時には、女人堂前から弁天岳経由で大門へ山道を歩いて行こうと思っていたのであるが、体調面を考慮し、今回は高野山駅から一の橋までバスで向かい、そのまま奥の院山道を歩いて御廟へ向かうことにした。

 

つづく