登り始めは、野鳥も探しながらと思っていた。
が、
野鳥の姿は見えず…。
となると、
とにかく前へ前へと歩くのみである。
坂を上る。
普段歩き馴れていないからか。
すぐに息が上がり、体は温まり、汗をかきはじめる。
汗がとまらない。
普段、普通に生活している時には、あまり恩恵を感じないヒートテック。
が、
こういう状況になった時に、ヒートテックがすごいということを思い知らされこととなるのだ。
この日は11月と言えど暖かめで、薄めの、裏地のないような上着。ハイネックの長そでシャツ。その下に九分袖のヒートテックという出で立ち。
もちろんズボンも穿いている。
醍醐寺に着いた時には、ちょっと寒いかもと思っていた。
暑い。
暑くなってきた。
汗がダラダラと流れる前に、私は立ち止まり、ハイネックのシャツを脱いでリュックに片付け、代わりにタオルを引っ張り出した。
暑すぎて帽子すらかぶってられなくなった。
額に流れる汗をタオルで拭う。
タオルを持って来ておいて本当に良かったのだ。
始めて歩く山道は、ゴールがわからないので、いったいどこまで続くのかと思うと、疲労がハンパない。
ただ、思った通り人はあまりいなかった。
やはり上醍醐へ向かう人はなかなかいないようである。
黙々と歩みを進めていると、不動の滝に到着。
座るところもあるので、ココでしばらく休憩しすることにした。
下で手はすでに清めていたので、ココでははしょらせていただいた。
のうまくさんまだ
ばざらだんせんだ
まかろしゃだそわかや
うんたらたかんまん
不動の滝を過ぎてすぐ。
階段になっていたので、しんどいのはしんどいけれどまだマシかと思っていたら。
またすぐに足場の悪い山道へ。
年内に話し終えたかったこのシリーズ。
まだ終われそうにない。
だってまだ上醍醐に到着していないのだから。
来年へ持ち越し決定である。
つづく